オグラ眼鏡店

メガネは医療機器です。

負担やわらげる補正を

ドライアイと調節負荷
悪循環断つ

パソコンやスマートフォンなど情報端末の普及によって、人が1日に取り扱う情報量は飛躍的に増大している。その大部分は視覚を通した情報だ。仕事や勉強の時間だけでなく、移動中や人との交流、趣味・娯楽の時間まで、ほとんど1日中VDT(画像表示装置)画面を注視し続ける人も珍しくない。人類の長い歴史の中で、現代ほど目を酷使してる時代はない。十分なケアが不可欠だ。

一晩目を休めても疲れが取れない慢性的、病的なものを「眼精疲労」という。VDTが広く普及して以来、眼精疲労は加速度的に増えている。その直接の引き金となる原因の一つは、まずドライアイ。目の表面を保護している涙の層が乾いて、ドライスポットと呼ばれる涙のない部分ができると、その部分の直接空気に触れてしまう。「目がしょぼしょぼする」「目が重い」「目がかすむ」などの不快感が生じ、目が疲れる。これが進行すると目の表面に傷がついたり、充血や炎症を起こしやすくなり、痛みを生じることもある。

もう一つ、原因として多いのが、毛様体筋などの調節負荷。近くを見ようとするピント調節のために毛様体筋に強い緊張が生じる。その状態が持続すると、いうなれば目の肩こりに近い状態となる。悪化すると頭痛やめまい、吐き気などを伴うこともある。最近の研究では、ドライアイと調節負荷が相互に影響し合い、悪循環に陥っているケースがあることが分かってきた。

近用作業では、時々休息や体を動かす作業を交えること。また、老視など目の機能の低下を適正に補正しないでいると、目に大きな負担をかける。リラックスして近くを長時間見ることができるようにするなど、状況に応じて「楽に見える」補正も重要だ。

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慶應義塾大学 医学部眼科学教授
坪田 一男 氏

1980年慶應義塾大学医学部卒業。2004年に現職。専門は角膜移植、ドライアイ、レーシックなどの角膜治療と抗加齢医学。