オグラ眼鏡店

メガネは医療機器です。

学習に影響する目の疲れ

VDT多く使う環境下
成長に応じた対処重要

学童期は、視覚機能が大きく変化していく時期。乳幼児期にはもともと遠視寄りの目が、成長に伴って近視寄りになっていく。個人差はあるが、遠視が残っているケースでは、調節に負担がかかって近くが楽に見えず、読書や学習に集中できないことがある。近視が進み、黒板が見えないという相談も多い。しかし、子ども用に眼鏡などを作る際には単純に「よく見えればいい」というわけにはいかない。個々の成長過程や環境と照らし合わせ、正確な検査と適正な補正をしていく必要がある。

子どものうちは、目の調節能力が大人の約7倍と高い。軽度の遠視の場合は検査中などの短時間なら目に無理をさせて合わせてしまう。近視の場合も、検査時のコンディションなどを考慮せずにその時の視力データだけで安易に眼鏡などを作ってしまうと、過矯正になっていることがある。つまり遠視と同じ状態になってしまい、疲れやすく、飽きっぽくなりかねない。必ず眼科を受診し、どのような見え方がその子にとって最適なのかを共有し、調節麻痺剤などを使用しながら適正な屈折度数を割り出す必要がある。

眼科医が処方した度数が出るように、正しく眼鏡を作ることも大切。最近の眼鏡店の中には、フレームの調節が不十分で正しい位置に眼鏡がかかっていないこともある。目とレンズの中心が合っていない眼鏡では視線のずれが生じ、目を寄せる力に余計な負担をかけてしまう。これが筋性眼精疲労を引き起こしかねない。製作後のケアも重要だ。

現代の子どもは、携帯型ゲーム機など近距離を長時間見続けることが多くなっている。VDTを注視し続ける生活習慣が学童期から続くとなれば、一生を通しての目への負担は計り知れない。1時間ごとを目安に、適度な休息をしながらVDTと付き合うことが大切だ。

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獨協医科大学 医学部眼科学教授
妹尾 正 氏

1986年独協医科大学医学部卒業。97年スケペンス眼科研究所留学。2000年独協医科大学講師、02年に同助教授、06年から現職。